公演台本 Spelling 02 DRIFTERS!!!

大海原を切り裂き進む1隻の巨大軍艦。ZENON(ゼノン)海軍の誇る
海防戦艦「ライ・ラクエル」号。今回はZENON軍の極秘任務を受け「ある島」へと
向かっていた。その進路の先に見えるは貴重な「珊瑚礁の群れ」。その進路を変更
させる為に環境保護団体に所属する、考古学者「カムラ」が、パワーボート
一台で戦艦へと突進していく。たった一人で、手製の鉄鋼弾入りの拳銃を持ち。

「この貴重な珊瑚礁の群れを、踏み荒らす気か・・・見つけたぞ、ライ・ラクエル号」

この無謀な挑戦に反撃をする軍は存在しない。それが定説だった。カムラはほくそ笑み
鉄鋼弾を撃ち込むが、装甲には傷一つ付く事がない。海防戦艦とはいえ、ZENONの
誇るこの艦にも特殊装甲が施されていた。だが、環境団体に発砲する軍など存在しない
カムラはタカをくくっていたが、ライ・ラクエル号はバルカン砲一台に火を噴かせた。

「ちっくしょー、あったらねーな。ちょこまか動くんじゃねーよ」

艦内で「射撃訓練」を行っていたのは「ロイ」この格好の的を、海軍訓練校の
卒業演習の一つの科目としていたのだった。機動力をあげるパワーボート、そして
相手のレーダーを使用不能にするジャミング弾を、放り投げ、戦艦のロイのレーダーを
使用不能にする。「どーした、これで狙う事も出来まい。さっさと進路を変えなさい!」
カムラの拡声器の声を無視し、ロイはふてくされ「オヤジ、面倒だ。もうバズーカ」

轟音を上げながら89ミリの固定砲が火を噴いた。爆音と共に海に散るボートの残骸。
「もういいだろ、射撃訓練合格。はぁ、この後はまた甲板掃除だ・・・」相手の
生死すら確認せず、まるでゲームのように「訓練」を終了するロイ。戦艦はその進路を
左へ2度ズラし、カムラの遺体を収容するように命令を下す。国際問題に発展する
前に事実を隠蔽してしまおうと言うのだ。それほどに今回の任務には「重要性」があり
隠避されるべき事象があった。艦底で収容の命令を受けたのは軍医の「ラダーナ」

「・・・ありゃ、完全に死んでるよ。おおーい、誰か死体袋を!!」
「さ、珊瑚礁を・・・守らなければ」
「生きてる!!・・・・悪いな、この船さ「それなり」の任務で動いてるんだ
 民間人様は少し眠っててくれ・・・」

ライ・ラクエル号は「その島」への到着を急いでいた。気象条件が急激に
悪化していたのだ。当初、北北西へと進路を取るはずの「巨大台風」が
急旋回するようにこちらへと向かっていた。このカムラなどという民間人を
相手にしている暇はなかった。いや、それどころか、この先の海域の珊瑚礁を
全て破壊してしまうような、想像を絶する「巨大台風」が向かっていたのだ。


そして「3人」は同じ「船」へと収容される。数奇な運命と、必然的な運命に
導かれ・・・いや、計算され。戦艦の進路のように、それに襲いかかろうと
する巨大台風があるように。そして・・・この戦艦が、この6時間後に「沈没」
してしまうように。全ての「事象」が、数奇な運命の中に組み込まれているのだ。

「人は「運命」に組み込まれた「数字」である」

巨大台風は900hPaを下回らんとする「化け物」のようなものであった。
荒れ狂う波の前では、主砲も手法にはならず、装甲も航行の支障にしかならない。
非常に重い戦艦がかえって沈没への時間を縮めてしまったのだ。午前2時14分。
アーク海峡西南1600キロメートル、乗組員160名全員を遺体を海に浮かべ沈没。

だが・・・語られられぬ「真実」がそこにはあった。死亡したのは「157名」。
そう、ZENON海軍が後にハザードレベル3を付ける「3名」の生存がそこには
あった。生き残った3名だけが・・・軍艦の向かっていた島へと「漂着」して
しまったのである。

生きる事は難しい・・・そして生きようとする事はもっと難しい。

この絶望下の中、彼等の物語ははじまるのである。
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2006年2月9日 第1版発行
作:乾 祐子
著者:VARNA-The Another Words-
発行:ソーサルキングダム
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※こちらは上演台本になります。
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