公演台本 Spelling 09 縁の鵺

帝都の闇夜に蠢く
「縁(よすが)」と畏れられる化け物がおりました。
縁は首をはねようとも、心臓を突き刺そうとも、
五体をバラバラに切断しようとも、決して死なず。

焼き払ったとしても、灰の中から再生し
元の姿に戻るという、
人間にとって害悪そのものである存在でありました。

人として生を受けた以上、死を持ってその意味を果たす。
「縁」はその理をも受け入れぬ、人外たる人外。

そして更に面倒な事に
「縁」は、その血を人間に飲ませる事で、
縁にする事が出来る。

決して死ぬ事のない永遠の生物の完成。
それは人間にとっての
脅威以外の何者でもありませんでした。
そこで人間は縁に対して反撃に出たのです。

生きた縁を「棺」の中に永遠に仕舞い、
地中深く埋葬する。
これが帝都を、いや、日本の葬儀の全てを仕切る
「斑鳩(いかるが)葬儀店」と縁との
永く永く、果てしも無く永い「戦い」の
始まりでありました。

ある夜、帝都中央病院に奇妙な客が訪れました。
背中には大きな籠
そして7~8歳の女の子をつれた、奇妙な男。
男が差し出したのは
隔離病棟に移された患者との面会許可証。
何故、帝都都知事が面会を許したかは定かではないが、
そこにあるのは確かに本物の許可証。
男は病室へと向かい、
あるウィルスに冒された少女と出会うのでした。

時を同じくして病院の周囲は
無数の「葬儀屋」が取り囲んでおりました。
そう、病院に訪れたあの男こそ、
縁の頭「鴉(からす)」なのでした。


これを逃す手はないと、
二重、三重もの罠を仕掛けて待ち構えておりました。

飛び立つ黒い羽、それに追従するもう一つの影。
どうやら今宵、縁は一人
増えてしまったようであります。
血を与えられ縁となった人間が。

「奴は私が足止めをする。
葬儀屋は「棺」の準備を・・・」

そう言い残し、帝都の闇夜に落ちて行った彼女こそ、
人間でも縁でもないもう一つの存在。

この世から全ての縁を封じ込めると決めた
「夜雀(よすずめ)」という名の「縁」・・・。

永遠に終止符を、永久に終焉を。物語には終わりを。


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2011年7月20日 第1版発行
作:乾 祐子
著者:VARNA-The Another Words-
発行:ソーサルキングダム
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※こちらは上演台本になります。
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